「今の「暮しの手帖」にジャーナリズムはあるのか、それともないのか」と聞かれて、「いわゆる昔ながらのジャーナリズムはありません。しかし新しいジャーナリズムはあると思う」と答えた。「君の言う新しいジャーナリズムとは何か」と聞かれたので、「悪人探しや間違い探しではなく、反権力でもなく、政治的主張によって存在を表すものでもなく、正しさの白黒をつけることでもなく、今日一日をあたたかく安らかに楽しく過ごすためや、少しでも今日の暮らしを美しくするための知恵や工夫を発見して、わかりやすく面白く伝えることです」と答えた。そうしたらその人は「花森安治の暮しの手帖も終わったな」と言って去っていった。今日あったほんとうの話です。